1つの節目となる大切な儀式。一年に一度のディプロマ授与式が行われ、200~300名の資格取得者の中から南は沖縄から北は北海道まで全国各地から52名の授与者が集まった。
「色々な人と接することで花の世界がぐっと広がる。今以上の自分を目指す向上心を持ち続けて。常に好奇心をもち、人と感動を分かちあってほしい。」と景太先生からのお祝いの言葉。一人一人の名前が読み上げられ、立ち上がった生徒は景介先生からディプロマ書を、景太先生から月桂樹を受け取る。ディプロマ書には一枚一枚、マミ先生のサインが書かれている。生徒は順番に、自分の今の思いとこれからの抱負を述べていく。
○「マミに入る前は花の表面的な美しさしか知らなかった。でもマミに入ってから、花の根っこの美しさから、枯れていく美しさまで、花の多面的な美しさに気づくことができた。これからも色々な人と花で表現する喜びを分かち合っていきたい。」
○「就職して働く日々の中、何かもの足りなさを感じていた時にマミでフラワーデザインを始めて、これだ!と思った。小さい頃、野山で一日中遊んだことをレッスンの中で思い出して、ものをつくる喜び、クリエイティブな脳を使うことの喜びが持てた。仕事をしながら12年間通ってやっと講師の資格をとることができた。これからも花に沢山のことを教えてもらいながら、仲間と一緒に感動する気持ちを大切にして、ライフワークとして花とつきあっていけたらいいなと思っている。」
○「花に関わる仲間ができたことがマミフラワーでの一番の財産。マミのスタッフの方々は本当にあたたかく、いつでもしゃべれて安心できた。これからもマミで学んでいきたい。」
講師資格の取得にかかった年月は2年という人もいれば20年という人もいて、その背景もさまざま。みんなそれぞれの思いと、これからの夢に胸ふくらませていた。最後に景介先生からのメッセージ。「今日はみなさんにとってそれぞれ人生の節目になる日だと思います。講師とは何か?ということを一人一人考えてみてほしい。フラワーデザインの美を伝えるということは、生徒に対しても社会に対しても同じです。自分の思いを作品に託し、誰かと共有していって下さい。」
式の後はパーティが行われ、全国各地からこの式のために訪れた生徒同士が交流を深めた。「フラワーデザイン」を通して様々な人が感動を共有し、また新たな目標に向かってそれぞれが出発した特別な一日となった。

■「マミで学んでから、花を扱う仕事は命を扱う仕事だという認識をもつようになった。常識を疑ってみる、という景太先生の言葉通り、花の可能性には決まりがなく無限に広がっていると思う。自分は岐阜で花と庭の仕事をしているが、本当にこれからだと思う。ここで培ったことを生かして社会に貢献していきたいと思う。」(井戸哲也さん・名古屋)
■「私は佐賀県出身なのですが、佐賀にまだマミフラワーが根付いていないので、これからは佐賀でフラワーデザインを教えて講師を育てたい。そしてゆくゆくはそれを広い輪に広げていきたい。今はボケーづくりを一生懸命やっているが、ありきたりでない、人の心を動かすものをつくりたい。」(黒田みどりさん・福岡)
■「講師とは言ってもまだまだ自分自身発見することが多い。でも将来的には、人に花をデザインする楽しみ・同じ感動を与えたい。伝えていきたい。普段は歯科衛生士をしているのですが、週1回フラワーデザインをもっていっている。そこで患者さんに、このお花いいね、と言われると頑張ろうと思う。今日は東京に来て、ここで色々な人に会えて本当に良かった。刺激になった。」(奥田美江さん・広島)
写真・文:大西佑季
2007年東京国立科学博物館「花」展から現在まで、マミフラワーの様々な活動を写真と文章でレポートしている。ファッションモデルやラジオ・パーソナリティとして活動するほか、東京芸術大学の修士課程において建築や造園の研究を行うなど、自然にまつわる活動を行っている。